「逃げるのは悪いこと」「辞めるのは弱いこと」
こうした価値観は、いまだに多くの職場や人の中に根強く残っている。
しかし、飲食・工場・建設という“辞めやすい業界”を横断して働いてきた経験から言えば、
逃げることは悪ではなく、むしろ“正しい撤退”ができる者ほど 自分の人生を守っている。
職場は学校とは違い義務ではない。会社はあなたの人生を保証しない。守るべきは、あなた自身の未来だ。
「逃げる=弱い」は誰が作った価値観なのか

「逃げるな」「根性を見せろ」
これらは昭和の終身雇用時代の価値観である。
当時は「会社にしがみつけば一生安泰」という前提があり、辞めることは確かに大きなリスクだった。
しかし現代では、その前提そのものが崩壊している。
- 雇用の流動化
- 人手不足の常態化
- 賃金構造が伸びづらい
- 企業が個人を守れない時代
にもかかわらず“逃げるのは悪”という呪縛だけが残り続けている。
これは今の時代に合わない価値観である。
現代ではむしろ、「逃げるのが遅いほどリスクが大きくなる」という逆転現象が起きている。
この3業界には「辞めやすい構造」がある(※詳細はコラム①へ)
飲食・工場・建設には、構造的に“辞めやすさ”が組み込まれている。
- 高い労働強度
- 慢性的な人手不足
- 現場ルールの曖昧さ
- 優しい人ほど負担が偏る構造
こうした環境で疲弊するのは「個人の弱さ」ではなく、
構造そのものの問題である。詳細は以下で解説している。

「撤退」が遅れる人が陥る心理

撤退すべき場面でも人は簡単には辞められない。そこには共通した心理パターンがある。
① 頑張ればなんとかなるという錯覚
真面目な人ほど努力で状況を変えようとするが、構造が悪ければ個人の努力では変わらない。
② 自分が抜けたら迷惑がかかるという思い込み
「自分が辞めたら現場が回らない」は錯覚である。そもそも辞めたら困る環境が異常なのだ。
③ 引き返せないという心理的負債
長くいるほど「ここまで頑張ったし…」が足かせになるが、それは埋没コストに過ぎない。
④ 優しさゆえの自己犠牲
優しい人ほど現場の穴埋めに回り、抜けにくくなる。それは性格ではなく構造の問題である。
業界側から見た“戦略的撤退”という考え方

辞める・辞めないを感情で判断すると視野が狭くなる。しかし産業構造を俯瞰すると、撤退とは“戦略的な行為”である。
飲食・工場・建設は、個人の努力で改善できる領域より、構造的な限界のほうが大きい。
- 業務量が恒常的に過剰
- 慢性的な人手不足
- 給与曲線が伸びづらい
- 現場判断に依存し負荷が均等化されない
これは“負け戦”の特徴である。勝ち筋が薄い戦場に資源を注ぎ込み続けることは合理性を欠く。
撤退とは逃避ではなく、資源配分の再構築である。
「正しい撤退」は構造ベースで判断する

撤退は感情ではなく構造で判断するべきだ。以下の条件が複数当てはまるなら、すでに撤退フェーズに入っている。
- 高負荷が“仕様”になっている
- 忙しさが一時的ではなく恒常的
- 教育・引継ぎの仕組みがない
- 一部に負荷が偏ったまま改善されない
- 給与の天井が低い
- 改善の試みが組織構造で跳ね返される
これらは“頑張り不足”ではなく、
構造的に勝ち筋がない環境の特徴である。
正しい撤退とは、傷が浅いうちに見切りをつける能力だ。
撤退は次のステージの入口であり、“出口”は複数ある

辞めたいと思ってもすぐに辞められない理由は、上司交渉・引き留め・罪悪感といった“心理コスト”が巨大だからだ。
そこで必要になるのが、摩擦を最小化する“出口装置”である。その代表が退職代行だ。
退職代行は「甘え」ではなく、
構造的に辞めづらい現場から確実に離脱するための技術である。
退職代行サービス比較(タイプ別)

■ 法律系(弁護士運営)|弁護士法人みやび
弁護士法人みやびは、弁護士のみが扱える
法的交渉まで対応できる、最も安全性の高い退職代行である。
- 給与未払い・有休の交渉が可能
- 損害賠償をほのめかされても対応可能
- 寮・社宅トラブルにも強い
- 「揉める可能性」が高い現場向け
■ 労働組合系|退職代行ガーディアン
退職代行ガーディアンは、労働組合運営のため
企業と団体交渉ができる点が大きな強みである。
- 会社側が強く出づらい仕組み
- 給与・有休などの交渉にも対応
- 労働組合ならではの信頼性
- 辞めづらい空気の強い現場向け
■ 一般企業系|退職jobs
退職jobsは、スピードと手軽さに特化した一般企業運営の退職代行である。
トラブル気配が薄い現場ならこれで十分対応できる。
- 即日退職に強い
- 料金が安い
- レスポンスが速い
- 若年層やアルバイト系に相性が良い
■ ラストまとめ
撤退とは敗北ではない。構造的に勝ち筋のない場所から早めに離れ、自分の時間と未来を守るための戦略である。
労働環境はあなたを守らない。組織はあなたの人生の責任を取らない。守るべきは、あなた自身だ。
正しい撤退とは、“どこで戦うべきか”を選び直す行為にほかならない。
逃げることは悪ではない。必要なのは、適切なタイミングで引く判断力である。
撤退は終わりではなく、次のステージに進むための始まりである。
■ 次回予告(コラム)
「辞める前に絶対やってはいけないNG行動5選」
次回は、辞める前に絶対やってはいけないNG行動5選を解説する。


