「転職したほうがいいのか分からない」
「辞めたい気持ちはあるのに、決断できない」
そんな状態で検索して、この記事にたどり着いた人は多いはずです。
転職を迷うと、
「覚悟が足りないのでは」「優柔不断なのでは」
と自分を責めてしまいがちですが、実際にはそうではありません。
多くの場合、決断できない原因は個人の性格ではなく、転職を取り巻く情報や選択構造そのものにあります。
この記事では、なぜ転職は今の仕事と比較しづらく、情報を集めるほど判断が難しくなり、「一発勝負の選択」に見えてしまうのかを構造から整理します。
今すぐ転職を勧める記事ではありません。
迷っている状態を前提に、次に何を考えればいいのかを明確にするための入口コラムです。
この記事でわかることは、次の3点です。
- なぜ転職を決断できない状態が生まれるのか(転職 迷う 理由/転職 決断できない)
- 迷っているのは異常ではなく、自然な状態であること
- 決断の前に整理すべきポイントと、次の一歩の考え方
「まさに今の自分だ」と感じたなら、この記事でその迷いを整理しましょう。
なぜ転職は「今の仕事」とフェアに比較できないのか
転職を考えたとき、多くの人が最初につまずくのは「今の仕事」と「次の仕事」を比べようとすることです。
でも、この比較は構造的に成立しません。
今の仕事は、給与・業務内容・人間関係・ストレス・生活リズムなど、すべてが現実として確定している情報です。
一方で転職先は、求人票や口コミ、面接での説明など、どれだけ情報を集めても仮定の情報のまま。実際に働くまで、本当のところは誰にも分かりません。
人は本能的に「確実なもの」を「不確実なもの」より高く評価します。
たとえ今の仕事がしんどくても、確定しているだけで“安心できる材料”として脳が扱ってしまう。
その結果、
- 今の仕事:不満はあるが想像できる
- 転職先:希望はあるが想像しきれない
という不公平な比較構造が生まれます。
迷ってしまうのは、意志が弱いからではありません。
そもそも「迷いやすい比較」になっているだけです。
情報収集を頑張るほど、決断から遠ざかる理由
「もっと調べてから決めよう」
そう思って情報収集を続けているうちに、逆に決断できなくなっていく人は少なくありません。
理由はシンプルです。
転職において正解は一つではないのに、情報が多いほど「正解がある気がしてしまう」からです。
成功体験の記事、SNSの声、ランキング、年収アップ事例。
それぞれは参考になりますが、増えれば増えるほど、こう考えてしまいます。
これは「失敗回避」の心理が強く働く状態です。
人は「得をする」よりも「損を避ける」判断を優先しやすい。
その結果、失敗しないために情報を集め続け、気づけば“何も選ばない”という選択をしてしまう。
でもそれは怠慢ではなく、真面目に考えている人ほど陥りやすい罠です。
転職を「一発勝負」だと思わされている問題
転職に踏み切れない大きな原因は、「これで人生が決まってしまう」という思い込みです。
失敗したら終わり。取り返しがつかない。もう戻れない。
でも、これは事実ではありません。

少なくとも、僕自身の人生は一度も“一発勝負”で決まったことがありません。
大学を中退し、スロットで生計を立て、飲食業に入り、体を壊して辞め、もう一度立て直そうとして失敗し、所持金もなくなり、寮付きの仕事に飛び込み、派遣社員として現場に立ち、そこからまた次を考えている。
振り返ると、「これで人生が決まる」と思って選んだものほど、あとからいくらでも修正してきました。
つまり人生は修正前提で進んでいくものです。
転職も同じです。
合わなければ辞める。思っていたのと違えば方向を変える。経験として残し、次に活かす。
それでも「一発勝負」に見えてしまうのは、転職市場がそう思わせる言葉で溢れているからです。
焦らせる言葉が、選択を“固定”されたものに見せているだけです。
迷っている時点で、すでに思考は始まっている
ここまで読んで、「分かるけど、それでも動けない」と感じている人もいると思います。
でも、それは何もおかしくありません。
迷っているということは、すでに「今のままでいいのか?」と問い始めている状態です。
それは思考停止ではありません。判断材料が未整理なだけです。
感情と事実、不安と現実、希望と幻想。
それらが混ざったままでは、誰でも決断できません。
判断が止まるときは「退職理由」を整理する
転職を決断できないとき、多くの人は「次に何をやるか」を先に考えようとします。
でも実際には、今の仕事をなぜ辞めたいのかが整理できていないだけ、というケースがほとんどです。
「人間関係がしんどい」「この仕事、向いてない気がする」――
こうした感情は正しいですが、このままだと判断材料としては弱すぎます。
退職理由を整理することには、主に次のメリットがあります。
特に二つ目は、意外と見落とされがちです。
今の職場で
を言語化できると、
次に選ぶべき職場環境や条件(人間関係・働き方・業務内容・評価のされ方など)が自然と絞られていきます。
これは転職を決断するための作業ではありません。
「今の状況」と「次の仕事」という不公平な比較ではなく、
「辞めたい理由」を絶対的な評価軸として整理し、
本当に辞めたいのか(辞めなくていいのか)、
辞めるべきなのか(辞めないべきなのか)を明確にするための作業です。
この「退職理由を整理する」という考え方は、別の記事で詳しく解説しています。
ここではまず、迷いは判断材料が足りないのではなく、未整理なだけという点だけ覚えておいてください。
次に何をすればいいか
「退職する理由は明確になった。それでもまだ一歩踏み出せない。」──
決断できない自分を責める必要はありません。
段階を一つずつ進めればいいだけです。
まだ整理できていない人
→そんな人は、まずキャリア棚卸しから始めるのが向いています。
判断基準を持ちたい人
そんな人は3typeモデルで「判断の型」を先に持つと迷いが減ります。
一人で決めるのがしんどい人
そういう状態なら、サクキャリの個別相談という選択肢もあります。
決断を代行するのではなく、考えを整理するための“壁打ち相手”として。
まとめ
転職は、「決断できる人」だけが進めるものではありません。
迷いながら、立ち止まりながら、少しずつ整理できた人から自然と次に進んでいきます。
ここまで読んで、「なぜ決断できないのか」は整理できたと思います。
次は、自分がなぜ今の仕事を辞めたいのかを具体的に整理する番です。
もう最初の一歩は踏み出しています。





